創作について

「プリクラ」から「魔法少女」への連想ゲーム

ブレインストーミング(略してブレスト)というアイデア出しの手法があります。複数人で話しながらそれぞれ頭に浮かんだキーワードを次々と出していき、商品開発の手がかりになるものを探したりします。私はイラストやマンガのアイデア出しのために、単独でこのブレストじみた連想ゲームをしています。

あるアニメを観ていたら、プリクラが目に入りました。平成から強固なブームとして誕生したプリクラ。このキーワードで何か記事が書けないか色々と連想してみたいと思います。

プリクラから連想する変身願望

私はプリクラを魅力的と思ったことは特にありません。誘われて撮影する程度です。その場を楽しむ、思い出の写真としてならまだ理解できるのですが、手帳に貼って見せ合うという行為が分かりません。共感し合うことが目的かなと想像を膨らませるしかありません。

しかし、自分が理解できないものへの興味がなければ見聞を広めることはできません。なんだか気になるので検索したら、プリクラについての詳しい記事が見つかりました。

興味深いことが多々書かれていて各々考察していきたいですが、ここでは一つに絞ります。
以上の記事から個人的に思ったことは、プリクラは女の子をシンデレラのように変身させる、魔法の箱だということです。顧客の関心に寄せていったプリクラ機は、被写体の顔を好みに合わせてメイクアップさせる「盛る」という機能が上昇しました。女の子は魔法にかけられて、まったく違う人物になりたいのです。

女性のプリンセス願望

谷本理恵子氏による『ネットで「女性」に売る: 数字を上げる文章とデザインの基本原則』という書籍があります。女性観から見た女性向けマーケティングのコツが書かれています。

女性客をあたかもシンデレラのように扱い、魔法をかけられたような感覚にさせ商品を売るのです。夢を売るディズニーランドは特にその典型です。女子にとって「ディズニーランドは帰る場所」という文章が深く印象に残りました。
昨今の多くの女の子は2、3歳足らずでディズニープリンセスやプリキュア等に興味を示します。親や社会がそうさせている可能性もありますが、プリンセスになりたい願望が深層心理に刻まれている気がします。プリクラに興味のない私でも、幼少の頃は友達とセーラームーンごっこ(マーキュリー担当)はしましたし、化粧やキラキラのおもちゃで遊びました。大人になった今も、コスプレやロリータ服は好きなので変身願望は健在です。

女性の変身願望から魔法少女もの作品

変身願望のある女性心理を使った娯楽作品で今時有名なのは『プリキュア』シリーズです。少し前だと『美少女戦士セーラームーン』や『おジャ魔女どれみ』、もっと前だと『ひみつのアッコちゃん』等多数。
男子と女子の変身ものについて興味深いツイートがありました。


そういえば、フルフェイスになる女児変身ものは見たことがありません。『プリキュア』はシリーズが進むにつれて、変身前と変身後のギャップが広がっていきました。髪の毛は長くて鮮やかな色になり、美しくメイクされた顔に長いまつ毛。それでも変身前といくら変わっても、素顔は見せたい。男性はほとんど大きな割合で顔で女性を選びます。可愛くて美人な子を射止めたいのです。女側も本能でそれが分かっています。男が選び、女は選ばれる。色恋抜きにしても、美貌は女性が社会を生きていく上で武器になります。美人は上に見られます。どうせなら可愛くなりたい、きれいになりたいものです。

男性向けアニメにも変身する魔法少女ものは多数あります。『魔法少女リリカルなのは』から『魔法少女まどか☆マギカ』を経てそれ以降はだいぶ増えました。素顔を晒しているのは女児アニメと変わりませんが、雰囲気的にパワーアップ型に適しているような気がします。銃のギミックデバイスに喜ぶ女子は限りなく少ないです。(私は大好きです)

変身願望の心理を創作への活かすには

変身願望の達成には、魔法少女ものはとても手軽で扱いやすいジャンルです。差別化しようとしてアイデアを出しても、変身してしまえば世間は魔法少女ものと認識してそのカテゴリに入れられてしまう、非常に強力なジャンルです。
どのようなアイデアにしても、女性向け作品を作る場合は、今の自分とは違う新しい自分になるというカタルシスを感じさせればいいと思います。そういう意味では、転生ものも使えるアイデアですね。『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』は女子にとっていいとこ取りの転生ものでした。

さいごに

プリクラから魔法少女へと連想が進んでしまいました。よく変な方向に考えが枝分かれしてしまいます。それでいいと思っています。
中学の義務教育の中で、私は人と考え方が著しく違うことを悩んでいました。しかし、偉人は誰も考えつかなかったことを成し遂げてきました。偉人になる必要はありませんが、変な思考の方が他者を面白い方向へ導くことができる、それが創作の醍醐味のひとつではないかと思います。
自分が変人だからか、普通の人となかなか縁がありません。そもそも普通の人なんていないのかもしれません。変な人の方が好きです。ネタになるし。
好きなように物事を考えればいいと思います。