創作について

工業デザインスケッチあるある

工業デザインという分野があります。「インダストリアルデザイン」「プロダクトデザイン」とよく言われています。名称によって若干の違いはあるようですが、双方とも立体物をデザインすることです。
製品をデザインするためにアイデアスケッチをしますが、その描き方は傍から見るととても独特に感じます。この独特なタッチをイラストに活かせないか、参考程度にアイデアスケッチあるあるをご紹介したいと思います。メカを描く時にも役立ちます。

私は何を土地狂ったのか、大学でインダストリアルデザインを専攻しました。入ったクラスを間違えたと後悔していましたが、この考え方は今では非常に役立っており、この環境で勉強してよかったと心底思っています。その敬意と懐かしみも込めてお話します。

アイデアスケッチの概要

アナログで描く場合、主に色鉛筆、サインペン、ボールペン、コピック(マーカータイプ)で描いていきます。色彩豊かなカラースケッチは、パステルとコピックが使用されます。
〇〇のデザインとお題を出され、市場調査→ターゲット決定→アイデアスケッチ→デザイン決定→模型、プレゼンパネル作成→発表という段階を経ます。
いかにアイデアの数を出すかを重視されました。アイデアを出せるだけ出して、それでも振り絞って、組み合わせたりこねくり回したりしました。(非常に辛かった)
コピックや模型作りの材料等で教室中はアルコールやシンナーのにおいが充満していました。この環境で学んだ方にとってシンナー臭は青春の香り。私は油絵具のにおいの方が好きですが。

スケッチのタッチあるある

縁取り線が太い


外側はとにかく太い線。簡単に締まりある絵になります。縁取り線と細い線のメリハリが強いほどシャープな雰囲気になります。
断面を線として描いているスケッチをよく見かけますが、アイソメ図の応用な気もします。(実際に描いた結果、線が多い方がかっこよくなる、という理由でした。)

モチーフが四角なら影も四角


デッサンだと絶対に描かないような影のつけ方です。ですが、スケッチの場合はモチーフと同じ形状の影をつけると親和性をとることができます。影ごと一つのオブジェクトと捉えることができます。ベタ一色でも構いませんが、塗りに隙間を空けて単調にさせないという工夫もあります。

謎の四角い背景が入る


アイデアスケッチは基本、白紙に描きます。単調にならないための工夫としてモチーフの背景に色を入れます。見た目も鮮やかで画面も締まります。線だけでも、スケッチの情報量が増えて映えます。

モチーフ同士を重ねる


あえてモチーフ同士を重ね合わせることで、画面に空間が生まれます。

矢印も流線形


アイデアスケッチは、自分のアイデアを第三者に伝えるために描くものです。デザインの可動について説明する等の時に矢印アイコンもよく描かれます。同期のスケッチを見て折れ曲がり直線、流線形な矢印がよく目に入りました。

まとめ

無機質な印象のデザインは、どうしても直線的な線が多く見受けられます。それはスケッチにも表れています。素材や構造を考えながら三次元に起こす作業ですので、普通にイラストを描くという考え方とも異なります。しかし、これらを取り入れるとリアリティを加えることができると思います。何か参考になりましたら幸いです。