創作について

クリエイターの不幸は蜜の味

誰しも不幸よりも幸福を願いながら、それを目指して生きています。
苦しい思いはできるだけ避けたいのが本音です。

ですが、皮肉なことに、
クリエイターは不幸であればあるほど素晴らしい作品をつくることできたりします。

ネガティブな面にこそ共感する

良いことよりも悪い経験の方が記憶に残りやすいといいます。
私はどちらの記憶もおぼろげです。しかし、たまに昔のことを思い出す時、だいたい苦労した記憶になります。
ストレスを感じることの方が印象に残りやすく覚えやすいのでしょう。

他人の嬉しい報告は、こちらも喜ばしく思いますが一瞬にして忘れてしまいます。
むしろ、悪い報告の方が別の意味で喜ばしく思うはずです。自分と重ねるもよし、比べるもよし。何かしら思うことはあるはずです。

喜劇と悲劇、どちらも人気です。
人は表裏一体。気分により楽しみたい作品も異なります。
幅のある作品とは、楽しいだけ詰め込んだ作品と苦しいだけ詰め込んだ作品、どちらもある状態です。
楽しい経験も大事ですが、苦しい経験は深いほどに作品に生かされます。
それは同じくらい深い経験をした鑑賞者に感銘を与えます。

クリエイターは病みやすい

自分の闇を覗きながらつくれば、きっとそれは何かが込められた作品となるでしょう。
妥協せずに工夫を凝らし、魂を削ってつくられたものも感動を生むでしょう。

しかし、それは自分の精神世界との勝負でもあり、耐えられなければ精神に支障をきたすことになります。
クリエイターは精神の創造と隣り合わせであり、鬱になりやすい環境に身を置いていることになります。
続けて他人からの評価、他ライバルクリエイターとの仕事の奪い合い。病んでしまう材料はそこら中に転がっています。しかし、一度そこに身を置くとなかなか出てもこれません。

これも幸福か不幸かは当人にしか分かりません。

不幸の活かし方

人によって不幸の度合いは大きく変わります。私は前世を信じていますが、過去の自分が行ってきた善行・悪行。それから影響され、カルマとして現れるといわれます。

自分にとっては大した不幸でも、他人にとってはそうでもなかったりもします。
しかし、その当人の気持ちは紛れもなく本物であり、大事にしておきたい感情だと思います。
積み重ねた感情が思想となり、作品に現れるのです。

人による不幸の差異はあれど、クリエイターである以上それを表現することは可能です。むしろ表現しないとやってられないことでしょう。

不幸を有効に活用できるだけ、私たちは幸福なのかもしれません。その幸福だけを掴むのも自分自身。
この世はすでに地獄だった論などもありますが、何かを創作する私たちはだけでも表現していけたらと思います。