創作について

絵の個性とはどこから湧きでるのか

絵描きにとって、自分だけの個性ある絵柄は誰しも憧れるものです。
個性はすでに備わっているものなので、磨いていけば確立されていきます。
ではその個性とは、私達のどこから湧きでてくるのでしょうか。

絵描きが悩む個性について

絵柄が定着しない

描きたい絵の方向性が定まらず、コロコロと絵柄が変わり途方に暮れます。
ネットに膨大な量の魅力的なイラストが溢れてしまい、選定しきれないのです。いざ見本を見つけて描いていても、別の素敵なイラストに浮気してしまいます。
これは経験不足も大きな理由です。絵を描いていけば必ず自分が描いているタッチが出てきます。筆圧や描きやすい方向といった手癖が連続して個性となって現れてきます。同じ人間が描いているので、今まで描いた絵を並べて観察してみるとどこか共通点は見えるものです。

クセが強すぎて承認欲求が満たせない

昨今の日本では、平面的で色彩豊かなアニメ塗りがトレンドです。この絵柄から遠くなるほどクセ・個性が強すぎて敬遠されます。
趣味なら構いませんが、商業で活躍したいなら絵柄を大衆に合わせることも大事です。つまり個性を失くすことです。
強い個性は一部の層で爆発的人気がでる可能性もありますが、ここでは省略します。

個性を削ぎ落した先に真の個性がでてくる


イラストレーターのさいとうなおき先生がおっしゃった「個性とはパクチーのようなもの」という例えが秀逸です。(7分10秒頃)

自分の絵柄に普遍性を持たせていくと、個性は削がれていきます。商業では売れるイラストが求められるので、強い個性は邪魔になってしまいます。しかし、表面的な個性が剝がれようとも、内なる個性が顔を出してきます。それこそ真の個性ではないでしょうか。

個性は自分の内側から湧きでてくる

描く枚数を重ねていくと、余計なタッチが削ぎ落され洗練されていきます。それでも滲みでてくる他人とは違う何か、それが個性になります。
個性とは、その人の先天的、後天的な経験や環境によって確立されていきます。人格と捉えてもいいかもしれません。他に思想や信念、こだわり、好みからも影響されます。ポップで可愛いものが好きで情緒不安定な人ならピンクやブルーの丸みある可愛い絵を描いたり、乗り物と青い空が好きで趣味を突き抜ける人は青空を滑走する軍用機を描くでしょう。
絵に限らず、制作物には必ず作り手の人格が織り込まれています。私達はそれを見て無意識にもそのエネルギーを感じ取ります。

まとめ

自分はどういう性格で何を思い、何が好きなのか。内観していくと目指したい方向性が垣間見えると思います。その方向性こそ個性になります。
どんな絵を描いていきたいかを決めることは、人生を生きていく上でどんな自分になりたいかを決めることと同じです。結局一度は何か決めなければいけません。その道中は何度も方向転換してもかまいません。回り道をしてこその人生です。その生き様が創作に現れるのです。