創作について

アニメキャラから見る髪色の印象【男女別】1/2

色は人間の感情とも直結しており、色彩心理学を用いたデザイン展開は当たり前に行われています。

アニメを観ていると、様々な髪色をしたキャラクターが登場します。
キャラクター達を差別化するためにも髪色の記号化は非常に便利です。では、それぞれどんな印象になるのでしょうか。
クリエイター側の意見とともに考察してみたいと思います。

髪色の印象

アニメキャラは星の数ほどいますが、個人的に印象の強いキャラクターを男女別に選別しています。
傾向を述べていますが、そうではないキャラもいることは重々承知しています。

黒髪

日本人には圧倒的多数の黒髪。一番身近で現実感を思わせる髪色。普通・凡人。
異世界に転移しようが転生しようが黒髪=現実の印象は同じまま。むしろ安心感さえ与えます。
黒は重厚で格式高く思わせます。同時に恐怖心も与えます。ミステリアス・賢者にも使える配色です。


©米澤穂信・角川書店/神山高校古典部OB会

女子代表:『氷菓』より千反田える

黒髪の乙女は「大和撫子」の印象が強く、清楚・純真・控え目に見えます。
物静かで献身的な性格が目立つ印象です。あとロングで前髪ぱっつんも多い。
反対に素朴で普遍的なキャラにも見受けられる配色です。学園ものは良くも悪くも世界観に馴染みます。


©川原 礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project

男子代表:『ソードアート・オンライン』よりキリト

少年漫画からハーレムものまで黒髪主人公は昔から多数。消費者は黒髪の日本人が多いので、黒髪キャラは自分と重ねて物語を楽しむことができます。合わせて主に短髪。まっすぐな性格か陰鬱な性格か分かれやすい。
女性にはビジュアル系並みに少し長めの方がウケがいいです。現実を思わせない、黒髪長髪+和服は人気キャラも多い。

茶髪

手軽にカラーリングしやすい髪色。男女共に黒髪の次に身近な配色です。
大地や樹木など自然を思わせる色で、居心地よく安心感を与えることができます。
平凡な黒髪からあか抜けた印象を持たせやすいです。


©CLAMP・ST・講談社/NHK・NEP

女子代表:『カードキャプターさくら』より木之本 桜

黒髪よりも軽い印象を持たせた普遍的キャラになります。女主人公にもヒロインにも多い。
黒髪からイメージチェンジする象徴の色だからでしょうか、明るくて社交的な印象を与えられます。ポジティブ思考の茶髪キャラは多数。
少女漫画も茶髪主人公が多く見受けられます。普段の自分とは一歩前に出た憧れの対象になりやすいからかもしれません。


©2016 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば製作委員会

男子代表:『この素晴らしい世界に祝福を!』よりカズマ

黒髪主人公の多い中、茶髪主人公もだいぶ増えてきました。斜めに構えた、饒舌な捻くれキャラが多い印象です。
黒髪ヒロインの対比に茶髪キャラは利用しやすいです。陽キャな爽やかイケメンか、ジト目の面倒臭がりキャラか分かれるのではないかと。

金髪

元気でポジティブな印象を与えます。
日本人から見れば外国の髪色。外国人キャラにはもちろん、自分とは違う異国の人というファンタジー感を醸し出します。
明るい色合いなので、元気な性格のキャラにも多いです。どこかキラキラしていて男女共にウケがいい。憎めない存在。


©武内直子・PNP・東映アニメーション

女子代表:『美少女戦士セーラームーン』より月野うさぎ

黒髪、茶髪と続いて少女漫画にも結構いる金髪主人公。他2色よりもアクティブなイメージを持たせます。
同時に異国の雰囲気がプラスされて身近で幻想的な雰囲気を出せます。アホな子もよくいますが、いくら変人でも、金髪なら許される。


©荒川弘/鋼の錬金術師製作委員会

男子代表:『鋼の錬金術師』よりエドワード・エルリック

ファンタジージャンルの男主人公はよくいますが、現実が舞台だと珍しい部類。髪を染めあげたヤンキーキャラくらいでしょうか。
金髪主人公は活発なキャラが多いと思います。サブになるとイケメンクール系。位の高いオレ様気質。多種多様です。でも憎めない、金髪だから。
女性に非常にウケがいいです。金髪=イケメンの印象は根強いのか少女漫画の相手キャラに金髪もよく出てきます。一見王子様キャラとして描きやすい。しかしたいてい腹黒だったりする。金髪なら短髪でも許される。

髪の色で作品の空気の重さか軽さが決まる

多くの面積を占めている色合いが、その人のイメージカラーになります。
ストーリーや全体的な配色にもよると思いますが、キャラクターの髪色は作品の空気の重さ、軽さを決定してしまうではと思います。
黒髪ばかりなら現実的で思い空気、茶髪や金髪ならファンタジー色が強く、明るくて軽い空気。無意識にもその空気が伝わってしまいます。

同じ色でも明度を上げたり下げたりすると、また印象は変わってしまいます。最近は薄めの色合いが多い印象です。

次回へ続きます

時間が押してしまったので残りの色は次回へ続きます。
今回は現実によく見られる髪色にしぼった記事になりました。
次回はアニメ特有の色になっていきます。いったん失礼いたします。